まだまだ知られていないヘルメット治療。ヘルメット治療を始めようか迷っていらっしゃいますか?
いつからいつまで治療するの?どんな治療なの?などの、ヘルメット治療に関するモヤモヤをすっきりさせましょう!
我が子は重度の短頭と中度の絶壁頭でした。ヘルメット治療を初めて4ヶ月経ち、頭の形が明らかに違います。今回、実際に体験したヘルメット治療の全貌をお伝えします!
※今回、数あるメーカーから選んだのはAHS Japanのスターバンドです
本記事の目次
①ヘルメット治療を考え始めたきっかけ
②ヘルメット治療の費用と期間(スターバンド)
③ヘルメット治療の流れ
④ヘルメット治療の効果[4ヶ月経過]
⑤ヘルメット治療の肌トラブルとお手入れ
⑥ヘルメット治療のコツ
⑦ヘルメット治療のまとめ
結論からお伝えすると、生後3ヶ月~18ヶ月の子供がヘルメット治療を受けることができます。ただし、首が座っていることが必須です。ヘルメット治療は最長6ヶ月間の治療を行います。それでは、ヘルメット治療の内容と共に詳しくみていきましょう。
①ヘルメット治療を考え始めたきっかけ
ヘルメット治療を考え始めたきっかけは、前から頭の形を見ると綺麗、でも横から見ると頭の形がいびつなことに気がついたことでした。見た目や片頭痛など将来のことを考えて、ヘルメット治療を検討したのが生後2ヶ月、治療を開始したのが生後5ヶ月の頃です。
※絶壁頭は聞いたことがありましたが、短頭は初耳でした。頭上から見た時に、縦より横が長いことを短頭と呼ぶそうです。
我が子は、絶壁頭と短頭を兼ね備えており、頭の形はこんな感じでした。
【ヘルメット治療で知ったこと】
・頭の形に影響する向き癖は、頭が下になる方の成長が止まる。また、子宮の中の姿勢が影響することもある。
・アメリカでも日本でも、ヘルメット治療の割合は7:3(男:女)で男の子が多い。
・ヘルメット治療は、抑えた部分の成長が止まり、その分足りない部分の成長を促すという特性を活かした治療。
こうして我が家は、生後5ヶ月の時にヘルメット治療を開始することを決めました。
②ヘルメット治療の費用と期間(スターバンド)
治療用のヘルメットをかぶせていると「赤ちゃんの転倒防止用?」とよく聞かれます。そして費用を伝えるとさらに驚かれます。
ヘルメット治療は保険適用外なので、日本ではまだ1万人くらいしか治療を行っていないそうです。
▶ヘルメット治療の費用は、総額440000円。
測定代10000円+ヘルメット本体代430000円です(本体代は全額一括支払いか2回に分けて支払いか選べます)
その他、提携病院での診断証明書発行手数料・本体代振込み手数料・交通費がかかります。
▶ヘルメット治療の期間は、最長6ヶ月。
対象年齢は、生後3ヶ月~18ヶ月です。成長が早い子は早く治療が終わる場合もあるそうです。
1日のヘルメット装着時間の推奨は23時間です。(基本お風呂以外は装着)
我が家もそうでしたが、月齢があがってくるとヘルメットを外そうとします。そうなるとヘルメット治療を途中で断念する方もいるそうです。月齢が低い方が治療は進めやすいかなと感じました。
③ヘルメット治療の流れ
それではヘルメット治療の流れをみていきましょう。
1.提携病院で適応診断を受ける(ヘルメット治療を受けると決めた方のみ)
頭の骨に病気がないかを調べるために、提携病院の形成外科を受診し適応診断を受けます。
※レントゲンを撮るので被曝が心配でしたが、将来的に問題ないそうです
そして、診断証明書を発行してもらいます。
2.AHS Japanオフィスへ訪問する
事前に予約をし、病院で発行してもらった診断証明書を持って初訪問。施設の案内をしてもらい、さっそく頭のゆがみ度を測定します。測定する機械に寝かせてほんの1.5秒で測定が完了しました!
データを見ながら5段階評価で今の頭の形の説明を聞きます。我が子は、短頭がレベル5の重度、絶壁頭がレベル3の中等度以上で治療対象でした。(数字がデカいほど重度)
ヘルメット治療の説明を聞き、動画を見たり気になることを色々と質問しました。
我が家はすぐに治療開始をお願いしましたが、迷っている方は後日に返事をしても大丈夫な雰囲気でしたよ。
3.定期訪問でヘルメットの調整やスキャンをしてデータで現状の確認
ヘルメットは計測データを元に、アメリカで1つ1つフルオーダーで作られているので到着に2週間前後かかります。
ヘルメット治療は、形の整ったヘルメットをかぶらせて頭を矯正させて痛そう!と勝手に思っていました。フルオーダーだとは知りませんでした。
ヘルメットのデザインを選び、2週間後にAHS Japanオフィスを再び訪れました。
ヘルメット装着の注意点や流れなどを確認し、ヘルメット装着の練習をしました。
慣れるまでは、柔らかい赤ちゃんの頭に頑丈なヘルメットをかぶらせることが怖かったです。
▼その後、2週間に1度~1ヵ月に1度など予約をとって再訪します。
赤ちゃんの体が大きくなると共に、頭も成長するので毎回ヘルメットを調整してくれます。
④ヘルメット治療の効果[4ヶ月経過]
ヘルメット治療を開始して、4ヶ月が経過しました。開始時に比べると、頭の形がとてもきれいになってきました。
5段階評価で見ても、短頭はレベル5➡レベル2、絶壁頭はレベル3➡レベル標準と改善されています。ゴールまで、あともう少しです!
⑤ヘルメット治療の肌トラブルとお手入れ
ヘルメット治療中、一番多いトラブルは肌トラブルだそうです。
我が子は敏感肌で、治療開始の頃は皮膚分泌も多く顔中が荒れていました。でも、そんな時はヘルメットにチューブタイというガーゼを巻いて様子を見ます。
軟膏などがヘルメットに付着すると、ヘルメットの加工が難しくなるので少し乾かしてから装着させるといいそうです。
また、公式LINEから肌トラブルや困ったことなど質問ができるので安心でした。
ヘルメットの手入れはとても簡単で、アルコールウエットティッシュで十分に拭き上げるだけです。
赤ちゃんは汗をよくかくので、ヘルメット内のにおいや汚れも気になってきますが心配いりません。梅雨~夏場はものすごい汗と匂いですが乗り切れます!
⑥ヘルメット治療のコツ
実際にヘルメット治療を体験して治療のコツをみつけました。
▶赤ちゃんも親も少しずつ慣れていくこと
治療開始の7日間は大変でした。嫌がる赤ちゃんと、早く慣れさせたいために焦る親の格闘です。
確かに、急にヘルメットを装着されて毎日を過ごすって誰にでもストレスですよね。
まずは1時間装着から始めて、赤ちゃんの機嫌と様子を見ながら少しずつ少しずつ進めます。
夜寝る時は特に嫌がりましたが、必ず慣れてくれます!赤ちゃんの適応能力はすごいです。
▶無理はしないが、5分でも長く装着する意識をもつ
慣れてくると、赤ちゃんも親も余裕が出てきます。また、その頃は頭の形の経過が順調に進んでいる時期です。なので、少しぐらい外しても大丈夫だろ~と油断してしまいます。
肌トラブルがなく機嫌が良ければ、少しでも装着し続けることです!
順調に進み、また汗をかく時期に入ったこともあり、油断してヘルメットを外す時間が長くなっていき…頭の形が少し戻った経験があります。6ヵ月の辛抱です!頑張れワタシ!
⑦ヘルメット治療のまとめ
一言でいうと、ヘルメット治療は簡単な治療ではありません。
ヘルメットを嫌がる我が子を見て、何度も途中でやめようかと思いました。でも、治療成果が目に見えてくると頑張れました。
費用だけ聞くと驚かれますが、治療の効果や治療中のフォローをふまえると納得です。そして、厳しい治療の末、手にいれた頭の形は一生ものですよ!
ヘルメット治療は途中で諦めなければきっと効果は出ます。我が家はヘルメット治療のゴールまで、あと少しとなりました。
ヘルメット治療を始める前は「本当に良くなるのかな?」と不安がありましたが、今は将来の不安も消えて「治療をやってよかったな!」と思います。
最近、歩いていると「我が子もヘルメット治療をしていました!」と声をかけてもらったり、ヘルメット治療中の方とすれ違い様に挨拶したりと色んな出会いがあります。そして、赤ちゃんとまた頑張れます。
ヘルメット治療を頑張るのは、赤ちゃんだけではなく、家族で頑張ることが何よりの秘訣です。
きっかけはそれぞれですが、これも何かの縁です。
絶壁や短頭等で赤ちゃんの頭の形が気になっている方、ヘルメット治療を迷っている方にぜひ参考になればと願います!